血液だけで大腸がんを92%という高い確率で診断できる検査方法が開発された。
わずか0.5ミリリットルの血液で、約3時間で大腸がんの判定が可能。
従来の検便、「便潜血検査」では、 便に混じった血液を調べたり、他の腫瘍マーカーで検査されてきたが、 大腸がんを発見できる確率も精度も非常に低いことが問題だった。
新大腸がん検査は、 大腸がんで多く発生する「miR―21」と呼ばれるマイクロRNAに着目した検 査法だ。miR-21は、がん細胞が分泌する微細なマイクロRNA(リボ核酸)だが、ポ リープ患者で約2倍、大腸がんの発症者では健常者の約5倍に増えることが発見 されたのだ。
新大腸がん検査では、ポリープ患者でも82%、大腸がん患者なら92%の高い確率 で判定できるため、がんの 前段階であるポリープも高い確率で判定でき、発病前に治療することも可能にな るという。
今後は、約2年間程で実用化が見込まれるため、 大腸がんの初期治療、発症前治療が大幅いに進展しそうだ。
大腸がん高精度新検査法は、 三重大学と米医療機関が共同開発し、米国立がん研究所の機関誌に発表された。